「長い」2カ月、リーグ・アンの壁

サッカーキングのインタビュー(インタビュー=小松春生、取材協力=リーグ・アン、30日掲載)で、中村はフランスでの新生活の2カ月を「長いですね」と振り返っている。7月17日にサンフレッチェ広島から期限付き移籍で加入し、契約期間は2027年6月30日まで。ここまでのリーグ戦は8試合に出場して先発3、途中出場5、1アシスト。ゴールはまだない(成績はクラブ公式サイトのプロフィールで確認)。

苦戦の一因として挙げたのが、体格と速さの差だ。「自分は背も小さいですし、フィジカルがあるわけでもない」としたうえで、スピードを武器にしてきたつもりが、リーグ・アンでは「みんな速いし、強いし、大きい」と実感したという。「あれ、じゃあ自分ってどこで勝負しているんだっけ?」と自問する日々で、それを「毎日、失敗というか壁というか、苦しいことばかり」としながらも、「楽しめている自分もいる」と話した。

ル・アーヴルの本拠地スタッド・オセアヌ(資料写真)
ル・アーヴルの本拠地スタッド・オセアヌ(資料写真、2022年9月撮影)

ボールが「返ってこない」、希望は左

加入直後は、中村が要求してもパスが出てこない場面があったという。サッカーキングは、その状況が徐々に解消しつつあるようにも見えると伝えている。いったん味方を生かして返してもらうプレーを選んだものの、「やっぱり返ってこないんです。それが海外だな」と感じた。チームの約束事と自分にしかできないことの両立が、いま考えている課題だ。

起用は右のシャドーや右サイドハーフが中心。本人は左サイドでのプレーを望み、コーチングスタッフにも直接伝えてきた。第8節のマルセイユ戦では途中出場から左シャドーに入っており、「左でできているうちに結果を残して自分のポジションを確立できたら」と話している。クラブには同じ日本人の瀬古歩夢と水多海斗がいて、言葉の面を含めて助けられているという。

首位PSG戦は「そのためにフランスに来た」

ル・アーヴルは8試合を終えて0勝2分6敗、勝ち点2でリーグ・アン最下位。クラブ公式サイトの順位表では、8試合で5勝2分1敗の勝ち点17のPSGが首位に立つ。両者の第9節は現地30日19:00(日本時間31日午前3:00)にル・アーヴルのスタッド・オセアンで行われる。

中村はこの一戦を「そのためにフランスに来たと言っても過言ではない相手」と表現し、「ものすごくワクワクしている」と話す。一方で、相手が上位でも下位でも通用する点と課題を探す姿勢は変わらないという。目標は「まずはチームの残留、勝利」、そして「自分のポジションを確立する、試合に出続けること」。ゴールやアシストといった数字も、本人が強く意識している部分だ。