コップは、アンフィールドを囲む4スタンドの一つ
リヴァプールのホーム、アンフィールドを知る入口になるのが、ゴール裏の「ザ・コップ」だ。クラブの公式案内では、場内をコップ、メイン・スタンド、サー・ケニー・ダルグリッシュ・スタンド、アンフィールド・ロード・スタンドの4つに分けている。まずこの名前を覚えると、試合中継で映る客席や、クラブが公開する座席図を同じ場所と結び付けやすくなる。
4つのスタンドは階層も異なる。公式案内ではコップが1層、メインが3層、ケニー・ダルグリッシュとアンフィールド・ロードがそれぞれ2層だ。スタジアム全体の形を見るときは、屋根の高さだけで判断せず、どのスタンドのどの階層かまで確かめたい。掲載した写真では、単層のコップと、ピッチの長辺側に広がる客席を別々の場面で紹介している。
リヴァプール 26/27 ホーム・半袖(大人用)
リヴァプール 26/27 ホーム・長袖(大人用)
名前に残る歴史と、1994年の転換点
コップの名は、南アフリカの丘「スピオン・コップ」に由来する。クラブの歴史記事によると、1906年にアンフィールドが再整備された際、ウォルトン・ブレック・ロード側の急な傾斜がその丘に似ていた。地元紙リヴァプール・エコーの記者アーネスト・エドワーズが、戦闘で亡くなった人々を記憶する名前として用いたという経緯が紹介されている。
現在の客席を、かつての立見席とそのまま重ねることはできない。クラブが記録する旧コップ最後の試合は1994年4月30日。その後、全席に座席を設けたスタンドへ建て替えられた。昔の大観衆の写真を見るときも、撮影年と当時の設備を一緒に確認したい。名前と応援の文化を引き継ぎながら、客席の構造は変わってきた場所だ。
リヴァプール 26/27 アウェイ・半袖(大人用)
リヴァプール 26/27 アウェイ・長袖(大人用)

資料写真と、現在の収容人数を分けて読む
この記事の2枚は、マイク・ペニントンが2018年8月25日に撮影した資料写真だ。1枚目はコップ、2枚目はピッチと対面のスタンドが見える場内の別場面で、現在の試合を撮影したものではない。写真を見比べると、同じスタジアムでも向きによって客席の見え方が変わる。屋根、席の段差、ゴールの位置を手掛かりに、座席図と照らし合わせてみよう。
クラブの2026年3月版アクセス案内に記載された収容人数は61,276人。2018年の掲載写真から、その後の増築部分や現在の座席数まで読み取ることはできない。また、収容人数と個々の試合の入場者数は別の数値だ。スタンドの形を知るための資料写真、今の施設情報、当日の観客数を分けると、古い情報を現在の状態と取り違えにくくなる。
リヴァプール 26/27 サード・半袖(大人用)
リヴァプール 25/26 ホーム・半袖(旧シーズン)(大人用)
現地でも画面越しでも、スタンド名から確かめる
現地観戦を予定している場合は、チケットに記載されたスタンド名に加え、ブロックと入口の案内まで確認しておきたい。クラブの公式アクセス案内には、階層やブロックごとに異なる入場経路が示されている。写真で見える入口を自分の入場口だと決めず、最新のチケット情報と当日の案内を優先しよう。移動の支援が必要な場合も、公式のサポート窓口で利用条件を確かめられる。
中継を楽しむ場合は、試合前の全景からコップと長辺側のスタンドを見分けるところから始められる。得点場面を見返すときも、背景の客席に目を向けるとピッチのどちら側かを把握する手掛かりになる。ただし、映像の印象だけで客席全体の声量や全サポーターの意見までは判断しない。建物の配置と歴史を知ることで、アンフィールドを見る楽しみを一つ増やしたい。
出典・参考資料
- Welcome to Anfield:公式アクセス案内(2026年3月版) ↗Liverpool FC · 確認 2026/10/21
- 125 years on: The story of the Spion Kop ↗Liverpool FC · 確認 2026/10/21




