声明は「不快感」へのおわび、エンバペの謝罪に「加わる」形

レアル・マドリードは現地28日、クラブ公式サイトに「公式声明」を掲載した。日本時間では28日17時50分ごろにあたる(サイトの記事データの掲載時刻は協定世界時8時50分)。冒頭で、エンバペの発言によって生じたかもしれない不快感について、中国の人々におわびしている(スペイン語原文、編集部訳)。

「レアル・マドリードC.F.は、当クラブの選手キリアン・エンバペの最近の言葉によって生じたかもしれない不快感について、中国の人々におわびを申し上げます」

続けて、「当クラブは中国、その歴史、文化、そして市民に深い敬意を抱いています。レアル・マドリードに愛情と敬意を寄せる数百万人の中国のファンに対しても同じです」と述べた。

エンバペ本人の謝罪については、「クラブはエンバペ自身が表明した公の謝罪に加わります」とした。声明の最後は、尊重や異文化間の理解といった価値観へのコミットメントを再確認し、中国との「友好と愛情の絆」をさらに強めたいという内容だ。

発端は「中国の独裁者」発言、27日にはエンバペとラ・リーガが謝罪

問題の発言は、フランスの番組『The Bridge』のインタビュー映像で、顔を合成したネット上のミームについて問われたエンバペが、「中国の独裁者だと思う人」の姿に自分の顔を使ったものが一番笑えた、という趣旨を話したものだ(AP通信、AFP通信)。毛沢東を指すとみられている。

エンバペは27日、フランス語、中国語、英語で謝罪した。同じ日にラ・リーガも謝罪し、中国企業3社が提携を解消している(AFP通信)。中国国営放送を運営する中国メディアグループ(CMG)は、ラ・リーガの中継とエンバペが出る試合の放送、エンバペの広告を止める措置を取っている(環球時報)。ラ・リーガの中継停止は26日から続いている(GOAL英語版)。

CMGの報道担当者は声明に先立つ28日、レアルが「選手に不快にさせる意図はなかった」としたと伝えられたことに対し、「クラブの態度を受け入れない」と反発していた(環球時報英語版、スペイン紙『OKディアリオ』の報道を受けたもの)。AP通信によれば、CMGは「選手には個人の意見を述べる権利がある」というクラブの立場も受け入れられないとし、公式な謝罪を求めていた。

中国側は外務省が「重く受け止める」、中継の再開は不明

声明に先立つ28日の定例会見で、中国外務省の郭嘉昆報道官は、エンバペの謝罪について「本人が行った謝罪を重く受け止めている」と述べた(AFP通信、AP通信。英語報道の表現には小さな違いがあり、編集部訳)。

AP通信は、CMGがレアルの謝罪を受け取ったものの、それ以上のコメントはしなかったと伝えている。環球時報の英語版は、今週末にCCTVがレアルの試合の中継を再開するかどうかは不明だと報じた。

同紙は中国のファンの声も紹介した。多くが、エンバペやラ・リーガ、番組側がすでに謝罪していることから、クラブの謝罪は遅いと受け止めているという。微博(ウェイボー)の利用者の「謝罪は必要だが、許さなければならないという意味ではない」という投稿も取り上げている(環球時報、編集部訳)。